2024年7月3日水曜日

ハナヲのスタンダードリクエストブック

Hanawo花音予見信士Fioriさんは小野 綾子さん、青柳 須美子さんと魔人屋にいます。


[リクエストbook1]
一冊目のブックの解説付きリスト。硬軟さまざま、疾風怒濤のジャズスタンダード集。勿論、入ってますよ"Spain"も。でも、そればっかはばっかみたいだろ、と言ってるだけ。毎週土曜日がライブの魔人屋で三週前に正式に演った後、次の二週続けて別々の一見さんからお題が出て、それはまあ遇らいつつ、その間にネバーネバーランドで飛び入りで演ってる。可笑しくない?それじゃもう、枯葉やミスティやモリタートや、スタンドバイミーやホンキートンクウィメンやスモークオンザウォーターや、リンダリンダや涙そうそうや糸と同レベルのウンザリ感だ。ド定番ジャズの一部の一部だけでも、こんだけ、色んな曲があんだしさ。なんか知ってる中で適当に難しそうなお題でジャブ出すの、辞めなよ、恥ずかしいから。聴いた事がない曲、演った事がない曲を求めないと、人生の時間がムダ。演歌歌手のキャンペーンじゃあるまいし。
1.Willow Weep for Me/柳よ泣いておくれ
1932年に女性作曲家アン・ロネルが作詞・作曲したジョージ・ガーシュウィンに捧げる曲。シンガーにもプレイヤーにも愛奏されるブルージーなバラードで、下北沢のジャズ喫茶『マサコ』の初代ママのお気に入りでもあったそうです。
2. I Loves You, Porgy/愛するポーギー
ジョージ・ガーシュウィンが1935年に発表したオペラ「ポーギーとベス』の中のデュオソング。ロマンチックなバラードですが何とも言えない清潔感が魅力で、メロディに対するコードの当て方が微妙にズレて行く様な、不思議なムードを漂わせた名曲です。
3. Caravan/キャラバン
1935年、ジャズの巨匠デューク・エリントンと、エリントン楽団のトロンボーン奏者ファン・ティゾールが作曲したアフロ・キューバン・ジャズの代表曲。非西洋の音階を取り入れたメロディと、4ビートに準拠しない激しいリズムが特徴。
4. A Night in Tunisia/チュニジアの夜
モダンジャズの巨頭であるトランペット奏者のディジー・ガレスピーが、1942年にピアニストのフランク・パパレリとの共作で作曲した楽曲で、1940年代のビバップ期以来、モダン・ジャズのスタンダード・ナンバーの一つとなっており、アフロと4ビートのリズムの組み合わせによる独特のエキゾチックな雰囲気を持っています。
5. Stella by Starlight/星影のステラ
大作曲家ヴィクター・ヤングが、1944年の映画『呪いの家』のために作曲したジャズ・スタンダード。原曲は歌詞のないインストゥルメンタルで、1946年にネッド・ワシントンが歌詞をつけた、もっとも有名なジャズ・スタンダードナンバーの一つ。独創的で自由なコード進行を持つ名曲です。
6. Alice in wonderland/不思議の国のアリス
サミー・フェイン作曲、ボブ・ヒリアード作詞により、1951年のディズニー映画『ふしぎの国のアリス』のテーマ曲として作られました。本来は4拍子のゆったりとした作品であったのを、ピアニストのディヴ・ブルーベックが『ディヴ・ディグズ・ディズニー』で3拍子で演奏してから、ジャズミュージシャン達も取り上げるようになりました。
7. Bags' Groove/バグス・グルーヴ
バグスことヴィブラフォン奏者ミルト・ジャクソンによる1954年の作品で、マイルス・デイヴィスとの共演アルバムで発表されたブルージーなジャズスタンダード。シンプルなコード進行であるため、アドリブのインスピレーションが試される非常にこわい曲。
8. Blue Monk/ブルーモンク
ビ・バップジャズの高僧と言われたピアニストで大作曲家であるセロニアス・モンクが1954年に発表した、有名なオリジナル曲。普通のブルースの様ですが、アドリブ内容はあくまでもビ・バップである、という、モンクらしい楽想の曲。
9. Blues March/ブルースマーチ
テナーサックス奏者ベニー・ゴルソンが1958年に書いた有名曲で、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの演奏でも有名なインストスタンダード。決然とした曲想の中にどこかユーモラスなムードを漂わせたミドルテンポのジャズ・ブルースで、ハード・バップ期を代表する曲の一つです。
10. St. Thomas/セント・トーマス
テナー・サックスの巨人ソニー・ロリンズによる1956年の作品とされていますが、旋律はイングランドの伝承歌曲The Lincolnshire Poacherに基づいていて、さらに民間伝承によりヴァージン諸島で子守唄に変容し、これをロリンズの母親が、子供だったロリンズに歌って聞かせた経緯から、この曲には明瞭なカリブ音楽の躍動感が盛り込まれていて、ジャズにカリプソのリズムが登場した初めての曲とも言われています。
11. Cleopatra's Dream/クレオパトラの夢
ディジー・ガレスピー、チャーリー・パーカー、セロニアス・モンク、チャーリー・ミンガスと主にモダンジャズを作り上げたジャズマンの独りであるピアニストのバド・パウエルの1958年の楽曲で、かつて日本でジャズ喫茶全盛の頃、この曲がかからなかった日はなかったほどヒットしたエキゾチックな大人気曲。
12. Left Alone/レフト・アローン
伝説的ジャズシンガー、ビリー・ホリデイが、晩年に作詞、晩年に伴奏を勤めたマル・ウォルドロンが作曲したジャズバラードの名曲で、悲しさを湛えたメロディーが染み入るジャズの人気曲。残念ながら、ビリー・ホリデイ本人による録音は残されていません。
13. Flamenco Sketches/フラメンコ・スケッチ
レナード・バーンスタインが1944年に作曲した『サム・アザー・タイム』の冒頭モチーフを元に、1958年12月にエヴァンスのソロピアノによる即興演奏で録音した『ピース・ピース』を、更に下敷きにして仕上げた、ジャズトランペッター=マイルス・デイヴィスによる1959年の作品。ジャズというより、エキゾチックな映画のサウンドトラックのような、映像的な音響で、不思議な魅力を讃えています。
14. Epilogue/エピローグ 
哀愁漂う演奏で有名な退廃的ジャズ・ピアニスト=ビル・エヴァンスによる1958年作曲のバラードで、ジャズというよりフランス印象派の作品を思わせる小品です。どこか『戦場のメリークリスマス』を思わせる曲想で、日本人の心にも伝わりやすい郷愁を誘う楽曲。
15. My Favorite Things/私のお気に入り
ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』(1959年)のうちの一曲で、リチャード・ロジャース作曲、オスカー・ハマースタイン2世作詞。日本では、JR東海の観光キャンペーン『そうだ 京都、行こう。』のCMソングとして使用されていることでも知られていますね。
16. Take Five/テイク・ファイヴ
アルトサックス奏者のポール・デスモンドが作曲し、デイヴ・ブルーベック・カルテットの1959年のアルバム『タイム・アウト』に収録された珍しい5/4拍子のジャズチューン。ブルーベックが米国務省主催のユーラシア大陸ツアー中に、トルコでストリートミュージシャングループが演奏する9/8拍子で演奏されるのを見たため、この拍子を採用したと言われています。
17. The single petal of rose/薔薇のひとひら
ジャズの巨人デューク・エリントンが、エリザベス女王に捧げた組曲『The Queen's Suite』の中の一曲で、巨匠が書いた最も美しい曲として知られています。1959年当時にたった1枚だけレコードとして制作され女王に献上された『The Queen's Suite』は、十数年の時を経て1976年に初めてアルバムとして公開されました。
18. Goodbye Pork Pie Hat/グッドバイ・ポーク・パイ・ハット
ジャズの巨人であるベーシストのチャールズ・ミンガスが1959年に作曲したジャズ・インストゥルメンタル曲で、偉大なサキソフォーン奏者レスター・ヤングに捧げられています。ミンガスらしい苦み走った追悼曲。
19. Mr. P.C./ミスターPC
ジョン・コルトレーンが自らのジャズスタイルを確立させた1959年のアルバム『ジャイアント・ステップス』の最後に収められたファストテンポのマイナーブルースで、メンバーでもあるベーシストのポール・チェンバースに捧げられています。
20. I wish I knew how it would feel to be free/自由になりたい
ジャズピアニストのビリー・テイラーが1963年に作曲したゴスペル調の曲で、その後、歌詞がつけられ、ニーナ・シモンを初め、数多くのシンガーやプレイヤーが取り上げるようになった曲です。
21. The Sidewinder/ザ・サイドワインダー
ブルー・ノート・レーベルの代表的トランペッターであるリー・モーガンが1963年に吹き込んだオリジナル曲で、8ビートをジャズにいち早く取り入れた人気曲。同名アルバムはビルボードのLPチャートで25位まで上昇し、1965年にはクライスラー社のテレビCMに使われたり、時のジャズ界では空前のヒット作でした。
22. Cantaloupe Island/カンタロープアイランド
現代ジャズの立役者であるジャズ・ピアニスト、ハービー・ハンコックが1964年に発表した非常に有名な楽曲で、ファンキー/モード時代と言われるこの時期を象徴する曲です。ジャズhiphopの『Us3』が1993年に発表した"Cantaloop (Flip Fantasia)"でこの曲のサンプルを使い、再評価されました。
23. Fool on the hill/フール・オン・ザ・ヒル
1967年に放送されたザ・ビートルズのテレビ映画『マジカル・ミステリー・ツアー』の挿入歌。大衆には理解されていないが、実際には賢い孤独な人物を題材とした楽曲で、1980年の『プレイボーイ』誌のインタビューで、ジョン・レノンは本作について「これはポールの曲で、彼が完璧な曲を作る能力を持っているという証だ」と語っており、セルジオ・メンデス&ブラジル'66を初め多くのアーティストにカバーされています。
24. Both sides now/青春の光と影
女性SSWの代表格であるカナダ出身のジョニ・ミッチェルが、1967年に飛行機の中から雲を見下ろして書いた曲。ベトナム戦争や公民権運動、そしてヒッピームーブメントの激動の時代に、全てのものから距離を置いて自分自身を見つめたい、という歌詞に呼応して、内省的で乾いた旋律の中に、不思議な浮遊感がある名曲です。
25. Golden Lady/ゴールデンレイディー
1973年にスティーヴィー・ワンダーが発表した曲。熱烈なラブバラードですが、音楽的には甘さに流されず、苦味のある声とダイナミックに展開する構成と洒落たコード進行という、全盛期のスティーヴィーを象徴する作品。
26. Feel Like Makin' Love/愛のため息
1974年にユージン・マクダニエルスが作詞/作曲して、ロバータ・フラックが発表したスウィートソウルの名曲。色っぽい歌詞ですが、ジャジーなコード進行、柔らかいリズムを活かしたメロディーが魅力的で、ジャズ/フュージョンの定番セッション曲となっています。
27. Spain/スペイン
1972年にピアノストのチック・コリアが、ロドリーゴの『アランフェス協奏曲』を下敷きに作曲し、自身のバンド”リターン・トゥ・フォーエヴァー”の作品としてアルバム『Light as a Feather』に収録されている曲。ジャズからフュージョンの時代へ移行する時期に残されたチックの代表曲であり、ジャズのコード進行や演奏スタイルから飛翔する気持ちが、アルバムタイトルにも現れています。
28. Memories of Tomorrow/メモリーズオブトゥモロー
ジャズ・ピアニスト、キース・ジャレットが1975年に発表した、完全即興のピアノソロ・コンサート2枚組のライブ・アルバム『ザ・ケルン・コンサート』に、Köln, January24, 1975 Part IIc として収録され、後にタイトルがつけられた名曲。フォーキーな和音と旋律は、キースの独自の音楽性を象徴するもので、その後、多くのミュージシャンに示唆を与えました。
29. Affirmation/私の主張
盲目のギタリストホセ・フェリシアーノが作曲し、1975年9月に発表したインストゥルメンタル曲で、ジョージ・ベンソンによるカバーが最もよく知られています。ラテン的なリズムと哀愁あるメロディーとジャズ的なコード使いによる、ラテンフュージョンの傑作。
30. Europa/哀愁のヨーロッパ 
カルロス・サンタナが1976年に発表したインストゥルメンタル曲で、 サンタナとトム・コスターによる作品。サンタナの最も有名な曲の一つであり、 スペインのシングル盤チャートで一位を記録、日本でも独自企画のシングルとしてリリースされて人気を博した泣きのバラード。
31. Merry Christmas, Mr. Lawrence/戦場のメリークリスマス
1983に日本公開された、大島渚監督による同名映画の主題曲で、坂本龍一氏の代表的な作品。ドビュッシーの影響を受けた和音と旋律がアジア的なサウンドとマッチした原曲は、本人が作曲中に何度も泣いたそうで、シンプルな日本的な音階が琴線に触れる有名曲。
32. Nuovo Cinema Paradiso/ニュー・シネマ・パラダイス
ジュゼッペ・トルナトーレ監督による1988年の同盟イタリア映画の挿入曲で、映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネの作品。パット・メセニーやクリス・ボッティなど、多くのミュージシャンにカヴァーされている大変人気がある曲で、抑揚のある旋律が感動的。
33. Smells Like Teen Spirit/スメルズ・ライク・ティーン・スピリット
ニルヴァーナの代表曲で、1991年に発売されたセカンドアルバム『ネヴァーマインド』からリリースされた先行シングル。半ば意味不明ながらも一定のメッセージ性がある歌詞と、万人受けするメロディを持ち合わせた楽曲で、「グランジ」という音楽ジャンルをメジャーに押し上げました。
34. Don't Know Why/ドント・ノー・ホワイ
アメリカ合衆国のシンガーソングライター、ジェシー・ハリスが作詞作曲を手がけ、1999年にアルバム『Jesse Harris and the Ferdinandos』に収録され、2002年7月にノラ・ジョーンズがファースト・シングルとして発表。グラミー賞3部門を受賞しました。半音進行を多用した洗練されたコード進行が特徴で、インスト曲としても魅力的なものです。




福岡県飯塚市から遠隔支援しています。


バードマン

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